恋も試合も全力で!


あたしはそれを、思い切り叩きつけた。


「サービスオーバー、ナインティーン、シックスティーン」


あたしのスマッシュは

相手のラケットに触れることなく

床へと落ちた。


「浅海っ! ナイスショット!」


決まった。

スマッシュが決まった!

あたしは嬉しくて、笑顔で裄くんの方を向いた。

裄くんも満足そうに、笑ってくれていた。


それからのあたしは、絶好調。

苦手なスマッシュも、たくさん使うことができて

得意なネット際も、ほぼミスなし。

最後の1点も、あたしのスマッシュで決まった。




< 54 / 463 >

この作品をシェア

pagetop