家族ごっこ
「なにこれ。本格的に内容言わないつもり?」

野田が眉を歪ます。

可愛い顔が怒りに染まって、もっと可愛くなった。


「…会場?学校に通える距離に、そんなのあるのかな」


ごもっともな意見を言う野田。

「そうなんだよね、会場みたいな物々しいものないもん」

「そもそも会場ってなに?」

「さあ…」

よくわからない。
この一言につきるアルバイトだ。

「しかもさあ」

メールを下にスクロールして、見せる。


そう。

あの、下記の部分。


「三日後ぉ!?」


「野田リアクション最高」


びっくりドンキーなことに、なんと三日後。

三日後の土曜日の2時に家の前なのだ。


いきなりすぎてため息が。
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