家族ごっこ
「リヤン社はフランス語で絆ってゆーらしいですよ。ちなみに本社はフランス。日本ではあまり知られていない会社です」
「何してる会社なんですか?」
「主に、色々としてます。世界中で活動していて、会社というよりグループといった感じです。リヤン社よりグループの子会社の方が有名だったりしますよ」
「…へぇ」
一応相槌を入れたはいいが、わからない。
グループ?え?なにそれ?って感じだ。
「で、社長がとぉっても気まぐれな方でして。
急に家族をモチーフにした製品を作るっていい始めたんですよぉ
しかも画期的なのじゃなきゃ嫌だって。詳しく研究したいって」
「勝手な人ですね!」
「でしょ?困っちゃいますよね。
で、各国でmake believeプロジェクトが始まったわけです。
まず日本政府に協力を頼んで了承を貰い、広告を市役所におかせてもらいました。
なぜかというと、市役所は信用印ってわけです!政府のお墨付き!」
なーんか楽観的だなあ。
「支部ごとに違う子供たちを集めて研究ってわけです。羽故さんには製品っていうより研究?の題材になってもらいます」
「なんで子供じゃなきゃダメなの?」
大人でもいいじゃないか。
むしろ子供を使う方が研究的に難点が多い。
実際問題になって、ニュースなどでもさんざん騒いだのだ。