不良くんと鈴の音
「はぁ…はぁ…」
5階の屋上まで階段を
駆け上がったせいで呼吸があらい。
まだ呼吸も気持ちも整っていないのに
そんな事は気にせず
冷たいドアノブに手をかける。
「…だ……で!」
「……ん、でも」
回そうと手首をひねるも
喧嘩の様な声が聞こえ
ドアを開けれなかった。
この声は、もしかすると…
いや、もしかしなくても浜寺君と
….……先生。
私、どうしよう…
やっぱり帰ればよかった…
…木曜と同じ後悔してるじゃない
君に近付きたかったけど
まさか不倫してるなん………
あれ、
何か引っかかる………
不倫てそんないけない事だっけ?
いや、いけないんだろうけど!
でも….…
片想いの人から
逃げるほどの事……?
もっと近付きたいって思いが
確かにあるのに
整理とかどうでもいい気が……