不良くんと鈴の音
変わらない
火曜日
「おはよう!」
「わ、おはよう、奏!」
昨日途中の駅までの約8分間
浜寺くんと帰った。
ほとんど喋らず、ただ真っ直ぐ
前を向いて歩く浜寺くんを
私はチラチラ見ては目が合うと笑う
そんな事を繰り返してて
特になかったけど
すごく、すごく、幸せだった。
「あ!昨日浜寺くんに奏って
呼んでもらえたよ!」
「ふふっ、よかったじゃん」
「うん!ふふっ」
由奈は中学からだけど親友で
お互い何でも話すわけではないけれど
お互いの事を誰よりも分かってる
そんな大切な存在。
いつも笑って
私から何か言うのを待っててくれる。
「え、浜寺ってあのヤクザ!?
白萩好きなの!?」
「は!?何!いきなり」
由奈の席で話していると
後ろからいきなり幼馴染の佳が
話に入ってきた。