不良くんと鈴の音
ガチャ
「………」
「…」
目を閉じていると
ドアの開く音がした。
既に夢心地の私はきづいても
そのまま目をあげることはしない。
入ってきた人が誰かも気にならず、
ただ、気配のする反対側に
体の向きを変えるだけ。
「…」
ふわっ
すると優しく暖かい手が
私の頭を撫でた
……いやいやいや
だれ!?
さすがにこれには驚いて
バッと起き上がる
「なんだ…浜寺くんか………
……………って浜寺くん!?///」
わた、私っ
今浜寺くんに撫でられ…
驚きの余り目をパチクリさせる。
すると優しく遠慮がちに
浜寺くんの手が私の頬にふれた。
「なんで、泣いてんの」
「え…あ、ホントだ」
私の涙を拭ってから離れる手
反対側の目は自分で拭う。
何で、
泣いてるんだろう……
「泣き虫」
「ははっ、そうかも」
「…変な奴」
また変な奴って……
まあ、いいや!
浜寺くんの言い方悪口に、
聞こえないし、何か嫌いじゃない。