偽りの愛に溺れる。
琴菜の家に着いて、チャイムを押した。
だけど琴菜の応答はない。
おかしいな、出かけてるのか?
電話をかけてみることにした。
プルルル…
何回かコールして、琴菜が出た。
「もしもし…」
「琴菜、いまどこにいる?」
「…家に居ます」
「ピンポン押したんだけど」
「やっぱりそうですか」
え!?確信犯かよ!
「なんで開けないんだよ」
「だって…私、隆志さんに昨日あんなこと言っておいて、合わせる顔がありません」
「お前は悪くない。俺が悪かった、顔見て謝りたいんだ。」
「…分かりました、開けます」
カチャッ
鍵があく音がした。