偽りの愛に溺れる。
隆志さんにとっては、セフレにするキスだって分かってる。だけど今は、抱き寄せられるだけで、隆志さんを意識してしまって恥ずかしくて耐えられない。
でも、何故かその理由を確かめたくなる。
「隆志さん、なんでキスしたんですか?」
隆志さんはベッドで寝息をたてていた。
薬を飲んだら眠くなってしまったようだ。
「どうして寝ちゃうのよ、隆志さんのバカ……」
私は隆志さんのベッドを涙で濡らした。