偽りの愛に溺れる。
止められない恋心
一週間後の夜、隆志さんは来てくれた。
「ごめんな来るの遅くなって」
「大丈夫です」
好きな人と過ごす時間を待つのも悪くない。
「最近大学どうなの?うまくやってる?」
「まあ、だいたいは」
「そう。ならいいんだけど」
隆志さんはあたしににこっと微笑んだ。
かっこいいなあ、もう。
「隆志さんは仕事どうですか?」
「忙しいけど充実してるよ。」
「そうですか。あの、私はもうあの店でバイトしなくても大丈夫ですか?」
「だめ。お前体あんまり強くないんだからさ。また倒れたらどうするんだよ」
「はい…」
隆志さんと働いてたあの頃は、忙しかったけど普通に働いてお金を貰えていた。
「俺のことは気にしなくていいから、な?」
「はい」
「じゃ、そろそろするか」