偽りの愛に溺れる。

歩いて隆志さんの家に向かう。
実を言うと隆志さんの家の方が、私の家よりも大学に近かったりする。徒歩15分で隆志さんの家に着いた。

「このマンションの5階だから」
隆志さんが白いマンションを指さす。

「綺麗なところですね」

「だろ? 新築だからなー」


私達はマンションの中に入り、茶色のエレベーターに乗って、5階へ行った。
隆志さんの部屋番号は505。
表札がないからちゃんと覚えておこう。
隆志さんが鍵を開けた。

「先入っていいよ、寒いだろ」

「じゃあ、お邪魔します…」

私の家の2倍ぐらいの広さで、
全体的にモノクロの家具が多く、落ち着いた雰囲気だ。

「そこのソファに座ってて。夕飯作るから」

隆志さんって料理するんだ!
なんとなく買ってきたものを食べてるイメージだったから意外だなあ。
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