偽りの愛に溺れる。
琴菜は呑気にリビングへ向かってくる。
「隆志さん、おはよーございますっ!」
寝起きとのテンションの差はなんなんだ。
「おはよう」
そして朝食を食べたあと支度をして、琴菜を駅で見送って会社に行った。
俺がいつものように会社で働いていると、同僚の阿久津さんが声をかけてきた。
阿久津さんは俺と同じ部所の女の人。
「水戸君、今日お昼一緒でもいい? ちょっと話があるの」
俺の名字は水戸。
琴菜もバイトしてた頃は俺を水戸さんと呼んでいた。
「わかった」
話ってなんだろう。