復鬼【短編】
1話・腕脚取リ
「やい、化け物!!お前鬼の子じゃてな!」
「そぉいゃぁ、オイラのおっかぁも云うておったわ」
「わっちのとっとぉも!おまぇ様には近付くでねぇって」
髪はヒトとは違った銀色。
眼は黒ではなく、ヒトとは違った血の色。
それは明らかに人間だが、人間の黒髪と眼球とは違ったものだった。
人はソレを化け物と言い、蔑んだ。
時に村のガキ大将がわっぱどもを連れ、遊び半分で石や竹をソレに向かって投げ叩き
それの身体はボロボロに傷付いていただろう。
親に捨てられ、虐められ。
拒むことを知らず。
< 1 / 13 >