復鬼【短編】
1話・腕脚取リ

「やい、化け物!!お前鬼の子じゃてな!」



「そぉいゃぁ、オイラのおっかぁも云うておったわ」



「わっちのとっとぉも!おまぇ様には近付くでねぇって」





髪はヒトとは違った銀色。

眼は黒ではなく、ヒトとは違った血の色。

それは明らかに人間だが、人間の黒髪と眼球とは違ったものだった。




人はソレを化け物と言い、蔑んだ。




時に村のガキ大将がわっぱどもを連れ、遊び半分で石や竹をソレに向かって投げ叩き

それの身体はボロボロに傷付いていただろう。




親に捨てられ、虐められ。



拒むことを知らず。





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