復鬼【短編】
"殺してやりたい"



「やめろぉぉぉぉ!!!」


ソレは声に取り乱し、赤く染まったたらいの水を返し、村の道を駆け出す。



"何処へいくのだ?"


「五月蠅いっ!」


"お前は俺、俺はお前。使う身体も同じだ。俺から逃げられはしないぞ?"



「喋るな!五月蠅いっ、五月蠅い!!」



"前を見て走っているのか?"



「うる....」





ードンッ




「痛てぇなぁ!このクソ化け物!近づくんじゃねぇょ!」





ぶつかった先には酔っ払いの侍。
眼付の悪い顔で、金と欲が強く、揉め事が多いやからだ。

この先には町がある。

揉め事が多いせいで勤めていた奉行所を解雇されていまい、酒に溺れる日々を繰り返しているに違いないだろう。



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