復鬼【短編】
「何だぁ?その眼は!!きちわりぃん...っ..ぐうッ!?身体が動かねぇ!!」






"さて、どうしようか"



この侍が人形の様に固まっているのはやはりコイツの仕業なのか。




ソレが一歩一歩侍に向かって歩みを進めるがソレの意志ではない。

ソレから見れば勝手に身体が動いているという風だ。


拒んでも意味がなかった。



刀を持っているわけでもなく、勝手に動かされる指がピクリと一瞬動いた瞬間に


「くっ、来るなぁ!俺から悪かった、もう化け物なんて言わねぇから....」



侍の身体は見るも無残に引き裂かれていく。


肉の裂かれる音と、パキパキと骨が折れて行く音。


心臓から作り出される鮮血が血しぶきとなって
ソレに降りかかる。


終いにはえげつのない鈍い音を立ててドシャリと侍の部位は血だまりに落ちた。







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