復鬼【短編】
固定され、拘束されたかのようだった身体は自身の身体に戻ったようで軽く感じ、ソレはようやく自分の意志で動けるようになった。







「ふうっ....ふうっ!!」



目の前の光景に気分が悪くなる。


"どうした?これがお前と俺の力。この力さえあればいくらだって殺せる"



「ふっ...はっ。俺のっ復讐はあと一つのはずだろう....」



ソレは額に飛び散った地を拭い、目的の復讐はあと一つだと言うふうに奮い立たせた。


"おぉ!開き直ったか?"



「約束しろ!!復讐に関係のない者を殺めたりしないでくれ!」





"あぁ、約束しよう"




ソレはそのことだけヤツに約束させ、まだ気分がすぐれない胃をさすりながら母親の居るであろう町まで歩みを進めた。






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