◆ナイトメア~引っ越し~【ホラー短編】
「あ、あった!」
窓際のカーテンに半分隠れるようにして、床に直に置かれている白い電話機を見つけ、小走りに駆けより手を伸ばした。
瞬間。
バチッ!
「ひゃっ!?」
大きな音と共にかなり強めの静電気が指先に走り、思わず声を上げて手を引っ込めた。
「美鈴っ!?」
「あ、今電話する!」
母の叫び声に大声で返事をして、おそるおそる電話に手を伸ばす。
つん。
右手の人差し指で、突いてみる。
が、今度は大丈夫。
私は急いで119番に電話をかけた。