◆ナイトメア~引っ越し~【ホラー短編】
「ふう。今日は、疲れたなぁ……」
湯船の中で今日の出来事を思い出して、思わず溜息が漏れた。
色々な事が有りすぎた。
「お父さん、早く良くなるといいなぁ」
私は、父の腰から聞こえた『ぐきっ』と言うあの音を思い出して、眉をしかめた。
痛そうな音だったなぁ。
それに、石崎兄弟。
クスリ。
無愛想かと思えば、優しかったり、急に変な事を言い出したり。
真次君って、やっぱり変。
気持ち良く湯船につかりながら、そんな事を考えていたら、昼間の疲れがどっと出たのだろうか。
私は、猛烈な睡魔に襲われた。
あれ、眠い……なぁ。
すうっと、意識が遠のく。
あれ?
ちょっとヤバイかな?
出なくちゃ……。