みすみの花が開くとき
あぁ、なんか、力抜けた。


寝転がる。





雲一つ無い空に、月は白く輝いていた。


あぁ、今日、Lievre行こう。

あのマスターに愚痴らせてもらおう。あの人は、聞いてくれそうな気がする。

…身勝手な頼り方。

スンマセン…。





とさっ…。





見ると、雪も寝転がっていた。


…花月さんが近い…。

あ。花月さん、いいにおい…。

あ、変態っぽい?

気にしすぎかな。





「…近衛くん…」





あぁ、もう。慣れないな。

まだ、こんなにドキドキする。





「なに?」


そう返すのがやっとだった。





「…ちょっと、あたしの話、…聞いてくれますか…?」


次に続くのがどんな言葉でも、花月さんの声だったら、僕には幸せ…。



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