みすみの花が開くとき
「…下らない話なんですけど…」


何だろう、改まって。


「どうぞ」

「ありがとうございます…」

「花月さんの話だったら何だって大歓迎だよ」





「…あたし、月が好きなんです。キレイで、澄んでるイメージって言うか…」


…そんなの、僕だけかと思った。


「でも、太陽も好きなんです。…凄いと思うんです。

あんなに輝いてて、ものに命が有るのも、太陽のおかげですし」


僕は、太陽は嫌いだな。眩しくて。

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