みすみの花が開くとき
放課後。

放送室。

室内には、四人。


「…で、君らは、サボってたの?」

「はいッス」


遥は眉を寄せて笑った。


「胸張られてもなぁ」

「いーじゃねぇか。俺の悪役も報われたってモンだ」

「…部長。事後承諾ってのは、感心しないッス」

「企んだのは、遥だ」

「知ってます」

「いや、二人共、ごめんね。

《つり橋効果》ってやつを狙ったんだけど」

「は?」

「怖いドキドキ×恋のドキドキ=恋のドキドキ倍増ってやつよ」

「トラウマでも残ったらどう責任取るつもりだったんスか」


遥はイタズラっぽく笑った。


「君らは、くっついたじゃん?」

「結果論スよ」





「…あの…。今日…、…部活は…?」


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