みすみの花が開くとき
《LuchsーNebel》


凛を探す。


「花月に用かな?」


振り返ると、以前と同じ店員が居た。


「はい」





スタッフルームに通される。


話が早くて助かるな。


凛は一人、煙草を吸って居た。


「あれ。近衛君じゃん。何か用?」

「凛さん、煙草吸うんスね」

「雪には止められてるんだけどね」


凛は煙草を揉み消した。


「で、何か用?」

「雪が欲しい物が何か、知ってます?」


凛は溜息をついた。


「君、雪の彼氏だよね?」


言うよな、そりゃ…。


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