みすみの花が開くとき
室内には、三人。


「他の人は居ないんスか?」

「私と部長と花月ちゃんと君だね」


少ないな。


「少ないけど、行事とかじゃない時はあんまり忙しくないから、大丈夫だよ」

「はい」


これが普通かな?


「あ、勧誘を手伝ってくれると助かるんだけどね?」

「はぁ」

「急に返事がユルくなったね。細かい事は次から教えるから、今日は雰囲気だけ見てて」


あれだとユルいのか。


「はいッス」

「ん、よろしい」


これか。


雪はパイプ椅子を広げた。





その後、花月さんばっかり見てて、ほとんど上の空だったんだけどね。

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