みすみの花が開くとき
「…花月さんは?」
雪は顔を上げた。
「柾とか、英兎とかじゃなくて、花月さんは僕を信じてくれる?」
言いながら、見とれていた。
素敵だ…。
潤んだ瞳も─
少し悩ましげに歪んでいる眉も─
もう少しで言葉を吐き出しそうな薄く桃色の唇も、全て─
君について、僕が知る、全てが…。
そういえば、僕、顔しか知らないな。
僕、面食いかな?
「…頑張ります」
苦笑。
今はまだ、か。
素直だなぁ。
「…じゃあ、敬語、止めない?」
「…はい?」
「敬語、止めない?」
「…あたしの勝手です」
そりゃそうか。
「じゃあ、それは僕が頑張るよ」
風。
あぁ、気持ちいい。
雪は顔を上げた。
「柾とか、英兎とかじゃなくて、花月さんは僕を信じてくれる?」
言いながら、見とれていた。
素敵だ…。
潤んだ瞳も─
少し悩ましげに歪んでいる眉も─
もう少しで言葉を吐き出しそうな薄く桃色の唇も、全て─
君について、僕が知る、全てが…。
そういえば、僕、顔しか知らないな。
僕、面食いかな?
「…頑張ります」
苦笑。
今はまだ、か。
素直だなぁ。
「…じゃあ、敬語、止めない?」
「…はい?」
「敬語、止めない?」
「…あたしの勝手です」
そりゃそうか。
「じゃあ、それは僕が頑張るよ」
風。
あぁ、気持ちいい。