みすみの花が開くとき
空を見上げる。

月は雲の狭間から覗いていた。


…いいなぁ。


「僕、明日も来るよ」

「…あたしが居ますよ」


むしろ、いい。


「邪魔?」

「…あたしは構いませんけど…」





…よかった。





「ありがとう」





これで、今日と明日は、この月は、僕のもの。

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