みすみの花が開くとき
「花月さん」

「あれ、名字呼びぃ?」


まぁ、名字呼ばれしてるからなぁ。


雪が振り返る。


「なんですか?」

「部活、行こ?」


雪は微笑んでうなずいた。


かわいい…。


柾と英兎は顔を見合せた。

英兎の横を抜ける。





「敬語使われるなんて、誠はまだまだかなぁ?」





その言葉は、誠の脳裏に深く刻まれた。

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