みすみの花が開くとき
「君さ、花月ちゃん目当てで入部したでしょ」


僕、隠し事とか出来るかな?


「はいッス」


遥は溜息をついた。


「ん、素直でよろしい。でも、入部したからには、やる事やってもらうよ」

「はいッス」


まぁ、そりゃあ。


遥は親指で扉を指した。





「先輩命令。

花月ちゃんを迎えに行ってきなさい」





「…はい?」


いいんスか?


「やる事はやってよね。
それとも、なに?先輩の言う事が聞けないの?」

「あ、いえ…。部活は?」

「君らが戻るまで、私とミツカンでやるから。どーせ、君なんて居なくても、大した損は無いし」


う。


突き刺さる事実。


「遥の命令だけじゃ足りねぇか?部長命令、足すか?」

「…あ、いえ。…行って来ます!」





放送室を出る。





あ、顧問って、誰?

< 61 / 307 >

この作品をシェア

pagetop