みすみの花が開くとき
放送室。


「花月ちゃんは、出たいトコ、有る?」

「…あ、えっと、あたしは…」

「まぁ、予選まで一月きってるから、どーにせよ、ドラマ系は無理かな。ドキュメント系も」


「…と、いう事は…」


「アナウンスと朗読だね」

「はい」


選択肢無いじゃん。


「はい、じゃ、今日は解散」


あっさりしてるな。


「花月さん、帰ろ?」




「ストップ。

花月ちゃん。君のツレ、少し借りていい?」


何の用だろう?


「え…、あ、はい…。…近衛くん。外で待ってますね」

「花月。部長さんが飲み物をオゴってあげよう」

「…あ、…ありがとうございます…」

「遥。早めに終わらせろよ?」

「解ってるよ」


雪と充夏は部屋を出た。



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