みすみの花が開くとき
「…何でもない」


解ってるクセに…。


拳を握っていた。


「カリカリしてると、
嫌われちゃうよぅ?」


…抑えろ。


「ほっとけ」


席に着く。


「なんで、誠が雪ちゃんの事で怒ってんのぉ?」


そういえば、席、隣だったな、コイツ。


「怒ってない」

「ふぅん」





英兎はにたり、と笑った。

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