君との距離は1メートル 【完】
モヤモヤの1日 杏奈side








待ちに待った日曜日。




今日は光君の家で愛巳と奏子と誠君と光君…そして林丘の光君の友達と遊ぶ事になった。



あの日のお昼のLINEで遊ぶ事は決定し、それから数回のやりとりで時間や何をするかは決まってしまった。




とりあえず着替えなきゃ…。

私はベッドから重い腰をあげて壁にかけた紺のワンピースに着替えた。



待ち合わせは10時。9時に起きても余裕だ。






昨日は光君と沢山しゃべったからな〜ちょっと眠いな。





毎日夜9時からベランダを越えてお互いの部屋を行き来して1時間ほどお喋りするという習慣ができて、最近では1時間を越してしまう事もあるので睡眠時間が足りない。




でも、楽しいし続けたいな。



昨日は今日来る光君の友達の事で盛り上がっちゃったし、部活のこととかも話を聞いたりして凄く充実した時間だった。






朝ごはんをたべなきゃ、と思い部屋を出る。





「おはよう〜」


「おはよう、ご飯出来てるから勝手に食べて」



リビングに行くとお母さんが台所で皿を洗っていた。
言われた通りテーブルにはパンと目玉焼きが一人分置いてある。


「いただきま〜す」


パチン、と手を合わせてトーストをかじる。


ふと時計を見ると9時25分だった。


まだまだ余裕だ。
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