君との距離は1メートル 【完】
「なに?奏子が応援するのがなんかあるの?」
「あ!いや…ちょっと意外だなって思っただけ」
「え、なんで意「ほら!きまった?もう頼むよ!」
言いかけで遮られスイマセーンと店員さんを呼ぶ誠君。
「まってまって!まだ!」
デジャブ……。
私はまたアイスココアを頼んだ。
「美味しかったね!」
「うん。アイスココア本当に美味しかった。流石アイスココアをよく知り尽くしてるね」
「まだ2回目だし!本当頼むの早いんだからー」
私達は夜7時過ぎにカフェを出た。
ずいぶん話し込んじゃったなー。
「さて、帰ろうか?」
うん、と頷いて来た道を戻っていく。
「また、遊ぼうな」
大通りを抜けて、あかりの少ない道を歩く。
「そーだねー。今度はうちんちおいでよ」
「え、じゃあ遠慮なくお邪魔させてもらおうかな」
ニッと目尻を下げて笑う誠君。
やっぱり、光君に似てるんだな。
「なんか、ついてる?俺の顔」
「え?!ううん!何も付いてないよ!」
慌てて顔を伏せる。
ついみすぎちゃった。
「なんだよ〜きになるじゃん」
楽しそうに笑う誠君の顔をもう一回見上げる。
「笑顔が、光君に似てるな〜って思って」