君との距離は1メートル 【完】
光 side
朝10時ごろ。
ちょっと早めのインターホンが今日遊びに来る人が到着したことを知らせる。
誰だろう。やっぱり隣の杏奈ちゃんか、それともいつも時間に厳しい愛巳か。
俺は早足で玄関までいき、「はーい」と言ってガチャっとドアを開ける。
そこにいたのは女子3人組だった。ふと杏奈ちゃんに目が動くと、紺色のワンピースで愛巳と奏子の後ろに隠れてこっちを見ている。
服装もシンプルなのでより杏奈ちゃんらしい。
つい杏奈ちゃんばかりをみてしまって愛巳が不思議そうな顔をして俺の視線をたどろうとしている。
「いらっしゃい」
すぐに視線をはずしてみんなを中に誘導する。
それからは愛巳は俺の部屋を知っているから愛巳に案内を頼んで俺はリビングに行く。
何がいいかな…?紅茶?ココア?
とりあえず無難に紅茶を4人分入れる。
「おーい!入るぞー」
ガチャっとドアが開く音と誠(須藤)の声がした。
「おー、いらっしゃーい」
コップをそこに残して玄関に出迎えに行く。
「あ、2人で来たんだ」