君との距離は1メートル 【完】
青葉高校文化祭 scene2
「1-4クイズと迷路合わせたのやってまーす!来てくださーい!」
一般公開の日曜日。
昨日は校内発表だった。
愛巳と奏子と一緒に学校中を回って
今日一緒に回る光君達にオススメするクラスを下調べした。
そして今…
「ねぇ、変じゃない?」
照れながら言う愛巳と
「「かわい~~!!!」」
それを見るあたしと奏子。
光君が来るからって髪の毛を編み込みにして2つに束ねた愛巳。
いつも可愛いけど、普段はポニーテールなので新鮮だ。
「メッチャ可愛いよ~!これなら光君もイチコロでしょー!」
奏子は愛巳をみてべた褒め。
「きっといい反応してくれるよ!」
私も心からそう思う。
こんな可愛いいとこがいるんだから光君がほっとくわけないよ。
そう、おもっているのに
胸が痛い。
「そうだと…いいなぁ」
頬を赤く染めて柔らかく笑う愛巳は
恋する女の子は最強です。と
言っているようにしか見えない。
「ほら、午前中回るんだからはやく2人迎に行こ!」
「あ、私誠呼んでくるから先行ってて!」
「は~い!
ま こ と ね!」
奏子がわざわざ強調させてウィンクしてくる。
また勘違いして…。
クラスにいるはずの誠を探しにもう一度教室に戻る。
「誠!いくよ!」
男の子と話していた誠に近づいて腕をつつく。
「ああ、いくいく!」
じゃ、と話してた男の子達に誠は別れを告げた。
「愛巳と奏子は先に正門で光君達待ってるよ!」
「わかった!てか光達とも回るんだっけ?」
きょとんとした顔で私を見る誠。