君との距離は1メートル 【完】
ちらっと、隣を歩く光君をみるとパチッと目があった。
困ったように眉を下げている。
あぁ、思ってることは同じなんだ…。
「あ!奏子ーー!」
前を歩く愛巳が校舎裏に行く道の入口らへんにいた奏子と須藤君を見つけたようだ。
「あ、ずいぶん長く回ってたねー」
奏子が焼き鳥を手にしてこっちに歩いてきた。
「うん。まぁね」
愛巳はそっけなくそう言うと
校舎裏いこう、
と奏子の腕を引っ張った。
「ええ?!今出てきたばっかなのにぃ〜」
奏子と愛巳の後に私と光君と須藤君は大人しくついていく。
愛巳、普通だよね…。
私は内心ビクビクして仕方なかったが、愛巳の様子を見て安心した。