君との距離は1メートル 【完】
親友のためを思って恋を諦める。
これは私に言ってるの?
愛巳のために私は光君への想いを諦めなきゃいけないの?
止まらない涙と鼻水をテイッシュで拭きながら考える。
タイミングの良さとちょっとだけ似た境遇のお姫様と私。
お姫様の末路は私の末路なのだろうか。
ふと時計を見るともう7時半を過ぎている。
わぁ!ご飯とお風呂はいんなきゃ!!
多分目が赤いだろうな…。
先にお風呂はいろ…。
本を閉じて机に置く。
2度と見たくない本かもしれない。けど、勉強にはなったかもしれないな。
私は下着と部屋着を持ってパタン、と自分の部屋のドアを閉じた。