君との距離は1メートル 【完】
「杏奈!!座ってなさい!!」
キッと鬼の形相で私を見たお母さん。
は〜い。としぶしぶ答えて私は座り直す。
「そうそう。リオンちゃん達…吹奏楽部の子達から預かってたわよ。手紙」
お母さんがふと思い出したようにそう言った。
それを聞いてガバッと前にのりだす。
「はぁ?!どゆこと!?見せてよ!!」
お母さんがカバンをガサガサする動作にイライラしながら私は混乱する。
「ん…と。…あ!!あった!これー」
お母さんがいい終わる前に差し出された手紙を奪う。