君との距離は1メートル 【完】
「っあ、あのね!愛巳に話したい事があるの」
がしっと愛巳の肩を掴んで愛巳の目を見つめる。
一瞬驚いた顔をしたけど、愛巳の表情はまた一瞬で柔らかくなった。
「そっか。じゃあ、どっか座ろっか」
愛巳の言葉に頷いて私達は少し坂を下りたところにある小さな公園のベンチに腰をかけた。
「あ、あの、私、お茶買ってくるね!」
私は緊張でいたたまれなくなって公園の自販機の元へ走って行った。
「ぅえっ?!あ、ありがとう」
「っはぁ〜〜〜」
自販機にたどり着き私はココアを2つ買った。
どうしよう、勢いで誘ったけどなんて言おう…。
私変なこと言って怒らせないかな?
いやいやもう光君のこと好きって言っちゃう時点で怒られない?!
私どうしよう〜〜〜!!
泣きたい…。
「あ、本当わざわざごめんね。後でお金返すから」
そんな事思いながら愛巳の元へ戻った。