君との距離は1メートル 【完】
「ふ〜ん、そんなもかねぇ…」
まだいまいち納得仕切れてない様子の愛巳だけど、いくらか落ち着いてきたみたいだ。
「さ、1時間目から音楽だよ!楽しみだね〜」
私はポン、と2人の肩を叩いてわざと明るく言った。
重い空気は、嫌だよ。
「はーい、ホームルームを終わります。起立、礼」
ありがとうございました、なんていい終わらないうちにクラスはザワザワし始める。
あっという間に放課後がきて私は奏子に駆け寄った。
「かーえろ!」
「あ、ごめ〜ん。今日人と待ち合わせてて帰れないんだ」
顔の前で手を合わせて謝る奏子。
「あ、そーなの?またね!」
「うん、またね!」