君との距離は1メートル 【完】
「うう〜、いたーい」
「あはは!目が真っ赤じゃん!」
玉ねぎを切ってる私を光君が指を指して笑う。
「だって〜しみるんだも〜ん」
涙がとまらないー!!
「ふふ、ほら、ふいてふいて」
光君の人差し指が私の目元まで来てグイッと涙をぬぐってくれた。
「あ、ありがとう…」
「うん」
目を開けて光君を見上げるとバチっと目があった。
けど、一瞬のうちに光君は顔をそらしてまたみじん切りを始めた。
「はやく、作らないと。お腹すいたもんね!」
いつもない緊張感にドキドキして思うように料理出来ない。
それから2人で時々話しながら料理を進めてミートソーススパゲッティが完成した。
「では、いただきまーす!」
「いただきまーす」
あ、美味しい。
「おいしいね」
向かいに座る光君が思ってた事を声に出して言ってくれた。