君との距離は1メートル 【完】
「うーん、なるほどなぁ」
全てを話し終えると誠は腕を組んで難しそうな顔をした。
「光」
「ん?」
誠の低い声にドキッとして一瞬硬直してしまった。
何を言われるだろう?
見損なったとか、最低だとか?
「学校今日はサボろうぜ!!」
?!
「はぁ?!」
グンっと体が引っ張られる感覚がしたと思うと
誠に手を引っ張られて来た道を走って戻っていた。
な、な、なんだ?!
「お、おい!誠なんだよ!」
走りながら誠に向かって叫ぶ。
何も読めない!!!誠の考えてることが!
「いーんだよ、黙ってついてこーい!」
「付いて来いって…」
引っ張られてるから付いてくるも何も…。
そしてしばらく走って着いたのは
誠の家だった。
「上がれよ」
ガチャっとドアを開けて俺が通れるように道をあけてくれた。