君との距離は1メートル 【完】
「へ…」
光君が…
私を…
好き…?
「う、うそっ!?」
驚きのあまりそれしか言えなかった。
「え!嘘なんかじゃない!絶対、本気!」
真っ赤になってく光君は、コホン、と咳払いを一つしてまた私を見つめた。
「誠からも告白されてると思うけど…俺はどんな答えでも受け止める。杏奈の答えを受け止める」
そ、んな…。
「でも、本音を言えば付き合って欲しい。振られても、多分諦められない。ごめん、言ってる事めちゃくちゃで…」
奏子の言ってた『もしも』が
本当に私なの…?
返事なんて決まってるでしょ?
私は……私が好きなのは光君。
「じゃあ、返事はいつでもいいから」
光君はそれだけ言うとまたベランダを飛び越えて行ってしまった。