君との距離は1メートル 【完】
「あれ?奏子ちゃん?」
「はい?」
後ろから名前を呼ばれて振り向くと、そこには須藤君がいた。
うそっ!
「久しぶりー!」
須藤君は私が気まづそうなのも御構い無しに笑顔で近づいてきた。
「ひ、久しぶりだねーハハ」
つい笑顔がひきつる。
たしか11月ごろ…。私は須藤君に告白されたけど…杏奈が好きだから…
好きな人いるからごめんね
と言って断ったんだ。
「いやー、そんな緊張しないで!もう普通に普通に!」
あの時のことはまるで無かったかのように須藤君は今まで通りのテンションで接してくれてる。
「うん。ありがとう」
その言葉のおかげでいくらか安心する。