君との距離は1メートル 【完】
「ねー、ひかる〜」
私はテレビから目を離さず隣に座る光に声をかけた。
「なに?あっ!そのアイテム取らないでよ!」
「いーじゃん!ケチッ」
ピコピコとテレビゲームをして過ごす休日…
というか、三年生になると2月は自由登校でほとんど学校には行かない。
受験は…というと、私は音大に進み、光は指定校推薦で四年生の大学に行くことになった。
それはそうなんだけど…
「ねー、引越し先どこなの?」
「ひーみーつー」
「もー、ケチッ!ケチケチケチッ!!」
そう、私達はそれぞれの大学に行くため一人暮らしをする事になった。
けど、私は引越し先を教えたのに、光ときたら引越し先は秘密と言って教えてもくれない。
付き合ってから分かったこと。
光ってケチ。