君との距離は1メートル 【完】
残りの2月は愛巳や奏子、主に光と過ごした。
3月は遊んでいられない。
卒業式があって引越しの準備もあって悲しむ余裕もない。
でも、着々と引っ越す日に近づくたびに心が揺れる。
3月の下旬には引っ越す事になる私。
光は私より早く引っ越してしまう。
未だに引越し先を教えてくれない光に、私は複雑な気持ちしかなかった。
教えたくないのかな…。
そんな事ばかり頭をよぎる。
心配は無いはずなのに…。どうして教えてくれないの?
家を知られるのが困るの?
私はちゃんと光の彼女なんだから、教えてくれてもいいのに…。