君との距離は1メートル 【完】



「でも、俺はただ女の子らしい子よりは元気なこの方が良いと思うけどね」


窓を締めながら池田くんが呟いた。

「うそだ〜。やっぱり料理できたり女の子っぽいおしとやかのがいいんでしょー?」



私の今までの経験上男の子は皆そうだ。
絶対池田くんも同じ部類だろう。

でも、池田くんは楽しそうに笑いながら「そーかも」と、言った。


ほら!!やっぱり!!

若干私傷ついたわっ!!


「笹野さん、そこ座っていーよ。お茶とってくるから待ってて」


池田くんは小さいテーブルの所を指差してお茶を取りに部屋を出てしまった。
とりあえずテーブルの近くに行って座る。


…………なんか、ソワソワするな。


初めての男の子の部屋のせいかあんまりじっとしてられない。
女の子とは違うブルー系が多くて壁なんかには知らないサッカー部選手のポスターまで貼ってある。
1番目に付くのは大きな本棚だ。沢山の分厚い本が並べられている。
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