君との距離は1メートル 【完】
つい、強がって言い返すけどこうしている間にも時間は過ぎてますます登校しずらくなる。
「もう行くから!バイバイ!!」
私は池田くんに手を振って青葉高校の方に向かって歩き出した。
「頑張れよー」
声のする方に振り返ると、反対方向に歩く池田くんが、ヒラヒラと手を振っていた。
やることはカッコいいのに。
損なイケメンだな。
ふと思ったけど、まだ2日ほどしか池田くんと会って話てないけど彼女とかいないのかな?!
私、部屋にズカズカ入っちゃったけど大丈夫かな?!
今まで考えもしなかった事だからもしかして…なんて考えると血の気が引いてく思いになる。
友達だし、大丈夫大丈夫。きっとああいう人の彼女は優しいはずだ。
登校中はそんな事に夢中になっていたから、全く周りの目なんか気にならなかった。
むしろ全然見てないからなんじんでいるのかな?
青葉高校の正門を通って、生徒とは違って職員玄関に向かう。
ああ、ドキドキする。緊張する。
キューーっと胸が締め付けられるような感覚が私を襲う。
えっと、職員室は2階か…。
とりあえず上履きに履き替えて2階に上がる。