君との距離は1メートル 【完】



昼休みには愛巳ちゃんには校舎を案内してもらう約束をして、放課後は新しく出来た友達の、細川奏子(ほそかわ かなこ)ちゃんと一緒に帰る約束をした。



授業自体は特に問題もなく、4時間目まで終えることができた。

昼休みの時間になって途端に教室が騒がしくなる。



「杏奈ちゃん!お弁当一緒に食べよう!」


愛巳ちゃんと奏子ちゃんがお弁当袋を持って私のところまで来てくれた。

「うん!ぜひ!」

私たちは近くにあった机をくっつけて食べ始めた。



「てか、もう友達だからちゃん付けはやめてよ。あたしの事愛巳でいいからさ」


もぐもぐと愛巳ちゃんがレタスを食べながらそう私に向かって言ってきた。


「そーだよー。あたしの事も奏子でいいよ!だから杏奈ってうちら呼ぶから」

ね?と奏子ちゃんが愛巳ちゃんに目配せする。


「うん。杏奈もうちらのこと呼び捨てしていいからね」


早速杏奈、と呼ばれて糸先生の言った通りすぐ仲良くなれるな、と思った。



「ありがと!愛巳と奏子!」
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