君との距離は1メートル 【完】



ーーー「それでー、音楽室はここでしょー」


お昼を食べ終わって、残りの時間は愛巳に案内をしてもらった。


「よく使うのは音楽室と生物教室くらいだよ。あと、購買かな」


一階にある購買に次は行くことになった。


「購買はパン屋さんで、オススメは紅茶メロンパン!すっごい美味しいんだ〜」


愛巳は予想以上に食いしん坊なようで、食べ物についてはかなりうるさかった。


「購買なんて前の学校無かったから新鮮だよ」

パンについて語る愛巳にそう言って、1階まで階段をおりきった。


「はい、購買はあの列ね。あとは説明する場所も特にないし〜…帰ろっか!」



「うん!案内してくれてありがとう」


それからまた私たちは教室へと戻った。



昼休みも終わって、5、6時間目と時間は過ぎてすぐにホームルームになった。

「それじゃ、また明日。あ、終わったら笹野さん前きて」


糸先生が後ろの方の席にいる私を見てそう言ってきた。

なんだろう。今日一日の感想でも言わされるのかな…。


「きりーつ。きょーつけ、れい!」


さよーならー、と号令係りの挨拶に合わせて皆はそれぞれ教室から出て帰ったり、部活に行ったりしている。


あ、糸先生のとこ行かなきゃ。





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