君との距離は1メートル 【完】
柴田君という友達 杏奈side
「いってきまーーす」
私は昨日と同じ時間にまた家を出る。
「おはよう」
外に出ると、また隣の家から出てきた光君と会った。
「おはよう。今日の夜楽しみにしてるからね!」
私はそれだけ言って手を振って通学路を足早に歩いた。
「俺も楽しみにしてるから〜!」
後ろから大きな声が聞こえて振り向くと、光君が満面の笑みで手を振っていた。
約束。ちゃんと覚えてくれてたのかな?
朝から最高の気分の私は学校までいつもより早くつくことができた。
「おはよ〜う」
教室に着くと奏子と愛巳が私の席で話していた。
「おはよう。なんの話ししてたの?」
「あー、係りと委員会決めのことだよ。うちら転入生ってか、杏奈が入って来る時に決めることになってたから今日決めるっぽい」
愛巳はそう言うと黒板を指でさした。
そこには、色んな係りや委員会の名前が書いてある。
「そーなんだ。私どうしようかなー」
カバンを置いて黒板を見つめる。