君との距離は1メートル 【完】
「え〜本当に〜?」
ちょっと面白くなって光君に詰め寄る。
「本当だって!わかったわかった!今度は俺んとこに来てよ。もんくないでしょ?!」
文句って…
「あはは!無いよ!そしたら明日は光君のとこね!」
まだ満足げでない顔の光君に向かって笑って約束する。
楽しいな。この時間が続けばいいのに。
そう思った時、ブーっと私のケータイのバイブ音が鳴った。
「杏奈ちゃんの?」
「うん…ってえ?!」
LINEの通知で誰だろうと思って見ると、そこには「柴田 誠」ときていてメッセージがあった。
『ID奏子ちゃんに聞いちゃった!今暇?』
どんだけ!!てか奏子のことも名前呼びなんだ!
やっぱり思ってたより誠君はチャラいのかもしれない。
「誰から?」
私のさっきのリアクションで誰か気になったのだろう、光君は私のケータイを覗き込む。
「柴田…って、誠じゃん!!知り合いなの?」
「ああ…。まぁ…」
目を見開く光君に曖昧に答える。
「ふ〜ん…。ちょっと貸して!」
ひょいっと私のてからケータイをとると何かを打ち始めた。
「ちょ、なにしてんの?!」