不良恋愛
おかえりなさい
バツが悪そうに溜め息をつくと
「仕方ねぇ…。」
とお父さんが話はじめた。
「俺はな、桜木組の頭、だ。
今まで、海外に行ってたのは海外のやつらとの取り引きのためなんだ。
りんは、桜木組って知ってるか?」
り「うん。」
「取り引きの内容は言えねぇが、もうこれで終いだ。海外に行くこともねぇだろうな。
それと、今まで教えなかったのは家族を巻き込みたくなかったからだ。裏の社会は汚ねぇ、娘だってだけで利用されたものがどんだけいたか。」
り「そうなんだ。
でも、良かったよ帰ってきてくれて。」
まだまだ聞きたいことは山ほどある。
お母さんのこと
兄のこと
過去のこと
だけど、私にはまだそんなに沢山のこと受け入れやれないや。
今日はこれで充分。
「りん、お前はいままで通りに生きろ。聴けんなことがないようにちゃんと見とくから、いいな?」
り「分かった。」